学習する組織へ進化させるには?

2021年12月27日月曜日

組織

t f B! P L


おはようございます。吉田 健と申します。
いつも動画をご覧になっていただき、ありがとうございます。

このチャンネルでは、組織・ヒトの変化・成長を通して、理念を実現、社会に貢献し続けていくために必要な知識、知恵を分かち合いさせていただいています。

今日のテーマは「学習する組織へ進化させるには?」です。

自分や組織の「なりたい姿」を理解するだけではなく、その姿に実際になるためには、持続的成長の技術と実践を通して、学習する組織への進化が必要不可欠です。

本日お話する内容が、学習する組織へ進化させるヒントとしてお役に立てれば、嬉しく思います。

今日の結論です。

学習する組織へ進化させるには
「5つのディシプリンをもとに、世界観を進化させていく」

サムネイルの書籍の内容をもとに、解説していきたいと思います。

1.しなやかに進化し続ける組織

「学習する組織」とは「目的に向けて効果的に行動するために、集団としての意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織」です。

その中で、「意識(アウェアネス)」は、行為者がどの程度、外的世界や自分の行動、自分や集団に何が起きているかに気づいているかの度合いであり、学習する組織の実践において極めて重要なもので、能力を発揮するための大前提となります。

変化の激しい今日の事業環境において、学習する組織は「しなやかに、進化し続ける組織」となっていきます。仮に企業不祥事や再建が必要な事態に陥ったとしても、立て直しができるかどうかは、この「しなやかな強さ」にかかっているそうです。

学習する組織への研さんを続けるにつれ、次のような成果が得られます。

・風通しがよく、オープンに話し合う文化が育っていく。

・組織の中で目的、ビジョン、価値観とその意味が共有され、
 それに基づいた行動がとれるようになる。

・事業環境の変化をいち早く察知し、適応しながらも、
 その核となるアイデンティティを保ったまま、不断の進化を遂げていく。

そして、学習する組織の実践は、チーム・組織の文化だけでなく、財務的・戦略的なパフォーマンスにも、大きな効果をもたらしてくれます。

2.学習する組織を支えるチームにおける3つの中核的な学習能力と、それを構成する5つのディシプリン

a.3つの学習能力

これら3つの力は、「自己マスタリー」「システム思考」「メンタル・モデル」「チーム学習」「共有ビジョン」という5つのディシプリンによって構成されます。

ディシプリンとは、習得しなければならない理論と手法の体系を意味していて、いわば武術や芸術の「道」のようなものです。

重要なのは、これら3つの力を統合的に活用し、伸ばしていくことです。

「志を育成する力」
個人、チーム、組織が、自分たちの真の望みをイメージし、それに向かって、自発的に変化していく意識と能力を指し、5つのディシプリンの中で「自己マスタリー」と「共有ビジョン」から成ります。

「複雑性を理解する力」
自分の理解と他人の理解を重ね合わせ、様々なつながりで作られるシステムの全体像と、その作用を理解する意識と能力です。

「共創的に対話する力」
組織内で志を育成し、複雑性を理解するためには、メンバーと話し合い、相互理解を深める必要があり、そこで求められるのが「共創的に対話する力」です。

相手の意見をその人の立場になって聴きながら探求を深め、自分自身の思考について内省的に話すコミュニケーションのとり方のことであり、個人レベルでは「メンタル・モデル」、組織レベルでは「チーム学習」のディシプリンから構成されます。

引き続き、この3つの学習能力を構成する5つのディシプリンについて、解説していきます。

b.5つのディシプリン

〇自己マスタリー

自分が心から求めている結果や未来を生み出すために、自分の能力と意識を、絶えず伸ばし続けるディシプリンです。

「自己」とは、主体性を持つこと、物事に当事者性を持つことを意味しており、どんなに大きな目的を掲げても、それを自分事として捉え、自分のめざす姿や行動指針にリンクさせなければ、自己マスタリーははじまらないです。

自分の心が本当に求めている結果を探求することが、学習する組織における、学習、創造、リーダーシップの源泉となります。

自己マスタリーを進める基本動作としては、「自らの強みを知る」、「目的意識に根差したビジョンを描く」、そして「現実を見つめて選択する」ことが挙げられます。

〇共有ビジョン

組織全体で互いに個々のビジョンを聞き合い、共有ビジョンを紡ぎだすこと。そのうえで、今の現実と対比して、未来に対し創造的な姿勢で取り組むことです。

共有ビジョンは目的意識に根差していることが欠かせないです。

共有ビジョンの真髄は、メンバー間で互いの目的やビジョンの共通性を見出し、その理念と互いに対してコミットするパートナーシップを築くことです。

あなたの組織では、互いのビジョンを聞き合いながら、組織としての共有ビジョンを作る機会を設けているでしょうか?

「自分たちの企業が社会の中で存在し、事業を行うことの意味は何か?」

この問いは、経営者をはじめとして、組織で働く一人ひとりが考えるべきものです。

〇全体を見るシステム思考

自己マスタリーの研さんにより、目的やビジョンが明確になっていきます。
とはいえ、自分や組織の現在地を知らなければ、目的地にはたどり着けないです。

社会や市場の営みは複雑で、因果関係の連鎖によって、ある出来事が、一見何の関係もないような事象を引き起こすことがあります。

システム全体のパフォーマンスに影響を及ぼすのは、個々の要素の質よりも、それぞれのつながりの質、そこで、学習する組織の設計と実践においては、つながりの質を高めることが求められます。

〇システム思考

物事のつながりや関係性に着目し、その本質について考えるディシプリンです。
システム思考の重要な原則は、「構造がパターンに影響を与える」というものです。

問題に適切に対処するには、変化や行動のパターンに影響を与える3つの「構造」に目を向けなければならないです。

・変化を拡張させる「自己強化ループ」
・変化を収束させる「バランス型ループ」
・ビジネスの文脈ではリードタイムなどと呼ばれる「時間的な遅れ」

の3つです。

ここでの「遅れ」とは、原因から結果までの時間の経過という普遍的な意味合いを含み、これらのフィードバック構造が、システムのダイナミクスを形成しています。

これらを理解することで、個々の出来事のレベルで反応するのではなく、大局の流れを読みながら、変化のパターンを見出せます。

システムの全体像を捉えるには、物事のダイナミックなパターンを、「ループ図」によってシステムの相互作用を見える化することです。

組織や市場の「部分」だけを見ても、その複雑な動きは理解できないです。

システム思考の真髄は、組織や市場の相互関連性を理解し、多様な個の集まった全体性を感じることにあります。


〇メンタル・モデル

会話や思考の質を高めるうえで大事なのは、メンタル・モデルを振り返ることであり、メンタル・モデルとは、自らの思考の枠組みを指します。

効率的な思考や行動を可能にする反面、解釈や前提にも影響を与え、偏見や思い込みを生み出すことがあります。

自分自身のメンタル・モデルを保留して、それが現実に即したものなのか、目的の達成に役立つものなのかを検証することが重要です。

メンタル・モデルにうまく対処するには、次の3つの方法を試すといいそうです。

1つめは「推論のはしご」による内省を繰り返す
推論のはしごとは、人の状況認識から行動に至るプロセスを、はしごのように段階を追って示すもので、自分のメンタル・モデルに気づき、前提を問い直す能力を高められます。

2つめは、自分が普段どのように考えているかという価値観や規範と、実際にはどのように行動しているかという規範との違いに気づく。

3つめは、行動レパートリーを広げる
メンタル・モデルのディシプリンの真髄は、自らの思考やコミュニケーションの開放性を保つこと、そして、自らの無知を知り、真実を愛する心を育むことです。


〇チーム学習

チーム学習とは、グループで一緒に探求・考察・内省を行い、自分たちの意識と能力を共同で高めるプロセスを指します。

チーム学習がめざすのは、場やメンバー間の関係性の質を高め、メンバーが今ここに、ありのままにいることでエネルギーが集約され、メンバーの意図や理解が合致した状態を生み出すことです。

チーム学習の能力を向上させるには、チームとして自分たちの話し方・聞き方を、儀礼的な会話から討論、内省的な対話、生成的な対話へと高めなければならないです。

そのためには、相手の立場に立って、共感とともに話に耳を傾けながらも、全体の視点から俯瞰すること、未来に制約を課すこだわりを手放すことが求められます。

ということで、本日のまとめです。

学習する組織へ進化させるには
「5つのディシプリンをもとに、世界観を進化させていく」

学習する組織へ進化させるには
「5つのディシプリンをもとに、世界観を進化させていく」


ということで、本日の動画は以上となります。
もし、いいなと感じていただけたなら、チャンネル登録いただけると嬉しく思います。


当事務所の組織・ヒトの変化・成長を支援するコーチング・コンサルティングは
初回相談無料ですので、概要欄のリンクからお申し込みくださいませ


あなたの組織・チームの変化・成長を通して、
日常を変え、成果が変わることを、心から応援しています。


2021年は今回が最後の動画配信となります。今年1年ありがとうございました。
2022年は1月7日から、配信予定ですので、来年も引き続きご覧になっていただけると
嬉しいです。


最後までご覧になっていただき、ありがとうございました。

それではまた~

このブログを検索

ブログ アーカイブ

自己紹介

自分の写真
日本一話しやすい社会保険労務士 中小企業のHRディレクター 組織・ヒトの変化・成長のヒントになる内容をご紹介しています。

最新の投稿

悩みをもたらす自己同一化から身を守るには?

QooQ