こちらの書籍によると、職場で受けられる支援というのは大きく三つあるそうです。
1つ目は、精神支援で、仕事の息抜きなど、自然と精神的な安息をお互いに与え合うことです。
2つ目は業務支援で、業務の遂行に必要なスキルを直接的に助言・指導する支援です 。
3つ目は内省支援で、自分自身の在り方や経験を客観的に振り返る機会を与えることです。
今日はこの3つの支援と能力向上の関係について考えていきます。
この書籍の中で興味深いことが3つありました。
1つ目は、上司が最も行なっている業務支援は、能力向上に結びついておらず、あまり行っていない精神支援は能力向上に結びついていることです。
2つ目は、先輩からの内省支援だけが能力向上にプラスの影響を与えていたことです。
3つ目は、同僚同期からの業務支援と内省支援が能力向上にプラスの影響を与えており、業務支援については能力向上に効果をもたらしているのは同僚同期に限られているということです。
これらのことから、上司、先輩、同僚同期の役割について考えてみました。
上司の役割
業務中にあった出来事や失敗などの話を定期的に聞いてあげることが大事ということが言えるかと思いますが、このような内容は、部下の立場からすると、話しやすい人に話すという観点で考えると、上司は日頃から話しかけてもらいやすい雰囲気を作っておくことが大事だと思います。ただ、現実的には上司自身も自分自身の業務に邁進していて、近寄りがたい雰囲気が出てしまうこともあると思いますので、そういったところは予め、部下にも理解をしておいてもらう必要があるかもしれません。
先輩の役割
部下にあり方や経験を客観的に振り返ってもらい、そこから何かを得てもらうというメンターの役割が大切な役割と言えるかと思います。
やり方は色々あると思いますが、1on1ミーティングや、仕事以外の場で一対一で話をするとするといったことを定期的に行っていくことが大事であり、そのために時間を作ることが必要ではないかと思います。
従って、この役割を担うには、タイムマネジメントが重要になってきます。
同僚同期の役割
業務支援ということで個人の能力向上に効果をもたらしているので、お互いに切磋琢磨して高めあっていくという関係性が、重要になってくるのではないかと思います。
ただ、与えられる役目、業務内容が人それぞれ異なると、切磋琢磨してというよりはお互いに刺激し合ってというほうがしっくりくるかもしれません。
これらの役割を1人1役割で担い、複数のメンバーで支援を行っていくのが理想だと思いますが、現実問題として、人材不足の状況が起きている多くの中小企業においては、1人1役割が現実的には難しいため、経営者もしくは上司は、ある時は上司として、また、ある時は上位・先輩として、またある時は同僚同期としてといった形で、1人で3役割をこなすことが求められているのではないかと思いますが、現実的には、上司を基本として、時折、先輩として、あるいは同僚同期として、部下と接するというのが、できる対応ではないかと考えます。
今回、考えてきた職場学習を行動・成果に結び付けていくためにも、組織・チーム内で、お互いに支え合えるしくみ・環境を構築、円滑に回るように運用していくことが大事だと考えます。
今日は職場学習について考えてみました。日常を変えるヒントになれば幸いです。
最後まで聞いていただきありがとうございました。